アルプスをつなぐ街で~八木たくまの伊那日記

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ため息

旧橋場歯科建物内の片付けで、どうして良いかわからなかったもの。
それは大量の古く立派な絵画でした。

玄関を入って正面の壁に30号(90センチ四方ほどもある巨大さ)の風景画、その他小さな物を含めると10点ほどありました。どれも重厚な彫刻の額に入っている。

それらをどうするのか、ほかのことに手一杯でまだ考える余裕もなかった僕に、興味津々でのぞきに来た近所のおじさんが物知り顔で「こりゃぁ立派な絵だなぁ。額だけでも相当な価値があるぞ」。

そうなの!?

そして悪友①が「こういうのはとりあえずヤフオクに出すんだよ!絶対売れるから!」
翌日来た悪友②も「このデカイのは絶対200万円はする!画廊の人に見てもらおう。これだけで改装費がまかなえるぞ!」…

もうノリノリです。僕も年末ジャンボを買った直後のような気持ちになってきた。なにせ由緒ある建物に眠っていた絵画。ひょっとしたら、いや、ひょっとするはず!これは名画に違いない!
それからしばらく、玄関正面の巨大風景画は僕らの間で「200万円」という題名になっていました 笑。

2日後、悪友②の紹介で画廊の方が来てくれました。
高まる期待。

画廊の方「ふむふむ、ううーん…」
高まる期待。
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かかった時間は10分ほど。
「絵心はあると思いますが…きっと素人さんですねぇ」。
……。…………。

なんでも鑑定団でいうならば「評価額は…ドン!0円!!」でした。
画廊の方の申し訳なさそうな表情。

僕は無欲であることを自分に課して生きようと思っているんですが、みんながみんな目を輝かせるから…
もうヤツらの言うことは信じない。

でも、画廊の方からいろんなお話が聞けました。伊那とその周辺に住んでいる意外な文化人の話。伊那・高遠藩の名君で徳川家光の異母兄弟でもある保科正之が山形転封の際、価値のある物を持って行ってしまったために伊那に残る文化財は少ないということ。などなど。とても勉強になりました。はら美術さん、ありがとうございました(..)

でも…
もうヤツらの言うことは信じない。
by yagitakuma | 2013-03-14 19:02 | 伊那まち はしば | Comments(0)