人気ブログランキング | 話題のタグを見る

アルプスをつなぐ街から~八木たくま日記

yagitakuma.exblog.jp
ブログトップ

入学式に思ったこと。子供を産み育てる親の覚悟が求められる時代。

今日は、午前は伊那小学校、午後は伊那中学校の入学式でした。
来賓として出席させていただく機会があるたびに、ただ座って子供たちを見守っているだけではあるけど、毎回いろんな思いが次々と湧き上がってくる時間です。

入学式に思ったこと。子供を産み育てる親の覚悟が求められる時代。_c0283938_2315055.jpg

校内の桜も、見頃を迎えていました。

伊那小学校は、全国的に有名な総合教育に取り組んでいる学校です。教科書を使わない、子供たちの自発的な探求・体験・発見を重視した教育。伊那市の魅力のひとつだと思います。否定的な意見もあるようですが、僕は自分の子供にはこんな体験をさせてあげたい。

式でソワソワ、モジモジしている子供たちを見ながら、自分の子供時代を思い返していました。

僕が生まれた大阪・泉北ニュータウンは、丘陵地帯を開発してできたため、近所に雑木林やため池、田畑がたくさんありました。まだ子供が多い時代で、今ほど大人から「危ないからダメ」と言われることもなく、みんなで野山を駆け回っていました。

虫や動物が大好きな少年でした。入学してすぐの頃、毛虫を手に登校して、先生に「毛虫さんが嫌がってるよ」と諭されたなー。今思えば素敵な先生だ。小鳥やコウモリ(!)やザリガニを飼ったりもしました。

そして、専業主婦だったオカンは、あちこちに僕たちきょうだいを連れていってくれて、いろんな経験をさせてくれました。父も忙しい人だったけど、休みのたびに野山に散歩に連れていってくれた。今、自然豊かな伊那で大変だけど楽しく暮らせている僕の原点は、この幼少期にあると思っています。

今日の入学式で時間を共にした子供たち。どんな道を歩んでいくんだろう。
去年の式では、「力強く育って、伊那の戦力になってくれよ!!」と思ったりもしたけど、姉を亡くした今は「みんなが生きてさえいてくれたら、大人はそれだけで嬉しいんだ」とも思う。

でも、やっぱり一度しかない人生を、充実した、前向きな人生にしてほしいとも思う。

伊那小学校の教育は大切な経験をさせてもらえるに違いないけど、やっぱり子育てで一番重要なのは親の「覚悟」だとも思っています。先日ご紹介したNPO保育園「はらぺこ」の保護者の取り組みを見ても、そう思う。「大変だけど、責任を持ってこの子にいい経験をさせてあげたい」との親の思いが、一番大切じゃないかな。
僕にはまだ子供がいないけど、最近それを強く感じています。

親との同居を選ばない。新興住宅街に家を構える。
それぞれ、親との関係や地区のしがらみからは自由になるけど、それは祖父母や地域住民が子育てを支えてくれたかつての環境とは離れてしまう側面もある。それだけ、子供を産み育てることにより強い覚悟と責任が求められるようになっている。
コミュニティーの中で勝手に子供が育った時代は過去のものとなり、共働きも増えている。そんな時代の子育てを、社会がどのようにサポートしていけばよいのか。

そんなことがグルグルと頭の中を回っていました。
とりとめもない内容になってしまいましたが…

明日からまた、頑張ろう。
by yagitakuma | 2016-04-06 23:51 | 八木たくまの伊那市議日記 | Comments(0)