八木は、酒と豆腐が好きだ。
とにかく好きだ。
そして、伊那にはいい酒屋と豆腐屋がある。
「酒屋へ三里 豆腐屋へ二里」ということわざがあるらしい。
goo国語辞典によると、その意味は「日用品を買うにも遠くに行かねばならない辺鄙(へんぴ)な土地のたとえ」だそうな。
それだけ、かつては酒屋と豆腐屋はどこにでもあったということで、つまり日常生活になくてはならないものだったということでしょう。
大阪時代に食いまくっていた京都・男前豆腐店のヒット商品「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」の名称は、ノーベル文学賞を受賞したボブ・ディランの名曲から来ていたことに一昨日気付きました。
…話がそれました。
昨日は、僕の店で「まめやの豆腐と日本酒の会in伊那まち はしば」というイベントをやってみました。
まめや。
伊那市中心部から40分ほどの高遠の山あいにある豆腐屋。
地元の大豆と、薪の釜で炊く豆腐、油揚げや厚揚げ。
なにしろ、旨い。
店主・青木智は僕と同い年。東大卒。
でも、ただの酒好き。
「豆腐と酒が好き」という共通のノリでやってみた今回の企画。
楽しかったです。終わってから豆腐づくしで久々にめっちゃ飲んでやった。贅沢でした。
まったく写真を撮れませんでしたが…
左が僕。右が、まめや。
メニューはこんな感じ。
まめやが腕をふるった4品、「はしば」料理人・ホソダの4品。
どれもこれも、本当に旨かった。
まめやとの出会いの縁は、僕が新聞記者だったころ。
和歌山県の秘境・龍神村にあった釜炊きの豆腐屋さんに教えてもらったんです。
伊那に移住した際に、まずは行ってみた店。それが今、こうして一緒に店に立っている。人の縁って、おもしろいです。
伊那には素敵な酒屋もあります。
「酒文化 いたや」。
店には地酒がズラーーっと並んでいる。
僕たちアスタルのシードルづくりや様々な酒イベントでも、お世話になりっぱなしです。
上の写真は店主の中村修治さんが撮ってくれました。
伊那谷の酒文化の牽引役といっても過言ではないと思います。
ことわざにもなるように、酒と豆腐は暮らしの基本だと思う。
量販店に押されてこだわりの店がどんどん消えていく中で、誇るべき酒屋と豆腐屋がある。
それだけで、伊那人は胸を張ってもいいと思う。
願わくば、伊那まちでもまめやの豆腐が買える、まめやが豆腐料理を出す、そんな店がほしい。
今回は、まめやFacebookの告知だけで、一瞬で定員となってしまいましたが、また企画します。
伊那、いいね。