アルプスをつなぐ街で~八木たくまの伊那日記

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菊の湯。おちょこ持参で神田川

今日は彼女と「神田川」。29日で営業終了の菊の湯へ。

しかしシャンプーが1本しかない…。

仕方ないので僕の分はおちょこに入れて脱衣所へ。
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先客の視線が僕の手に集まる。

菊の湯の長い歴史の中で、おちょこにシャンプーを入れて来たのは自分だけではなかろーか。

★おちょこは僕の店で使ってるやつではありません★


風呂場は真っ昼間なのにお年寄りで大混雑。おじいさんの水炊き状態!
やっぱり憩いの場なんだな、と実感しました。

僕たち若い世代は「お年寄りの憩いの場」といってもピンとこないけど、いつか家庭を持ち、子供たちが都会に出ていき、妻に先立たれ…となったときに、憩いの場の大切さに気付くんだろうと思う。

菊の湯。いつか復活してほしい。

市民の需要だけでは存続できない。でも、南アルプスと中央アルプスを訪れる登山客が山の帰りに街の中心部に宿泊してくれたら、伊那まちの状況は劇的に変わると思う。
伊那には山好き人間の心に響くレトロな街並みと充実した飲み屋街がある。そうなれば「菊の湯、もう一度」という声も現実味を帯びるはず。
仙丈ケ岳の肩に位置する北沢峠を訪れる登山客だけでも、年間3万人に上るそうです。

街に前向きな人々が一致団結し、知恵を出し合い、街をにぎやかに。

僕も頑張ります。
by yagitakuma | 2013-12-24 15:18 | いいね!伊那市!! | Comments(0)

できることは自分たちの手で。もうすぐ菊の湯が営業終了です

先週の木曜日、年末に廃業となる伊那市唯一の銭湯「菊の湯」の今後について話し合う周辺住民と行政との2回目の懇談会がありました。地元メディアのニュースでご存じの方が多いと思いますが、経過のご報告を。

持ち主さんの意向で廃業はやむを得ないとの結論。課題は自宅に風呂がなく、「お風呂難民」となってしまう方々をどうするか―でしたが、菊の湯から車で15分ほどの「みはらしの湯」を運営する市の第三セクター「伊那市観光」が、無料送迎バスを運行するということになりました。
バスは週3日、午後1時と3時の2便運行で、誰でも利用できるとのこと。市が「家に風呂がなくて困る」と申し出た利用者19人全員に聞き取りをし、全員が使えるようにこの便数と時間を決めたそうです。
市は周辺の入浴設備がある宿泊施設などに「もらい湯サービスをやってもらえないか」と相談したそうですが、応じられる施設がほとんどなく、バス運行を決めたそうです。
この件に関しては、行政の対応としてはとても親切なのではないかと思います。
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この日の懇談会では出席した市の幹部に対し、「住民の憩いの場の銭湯を作ってほしい」「送迎バスの便数は利用者の利便性を考えているのか」などとの意見が出ていましたが、少々無理筋なのではないかと思いました。

ものすごく印象的だった発言。利用者のおばあさんからでした。

市は菊の湯の廃業が明らかになって以降、菊の湯の玄関などに「廃業でお困りの方はご連絡を」と張り紙をして利用者の声を聞き取ろうとしていました。
このおばあさんは、「市役所には連絡しなかったけど、私も銭湯がなくなったら困るんです。私以外にも、市に伝えてないけど困ると思ってる人がいます」との趣旨のことをおっしゃっていました。その瞬間の市の幹部のなんともいえない表情。

2回の懇談会に出席して、「行政がなんでもやってくれて当然」という意識が強いんだなーと実感しました。そんな時代はとっくに終わっている。自分たちでできることは自分たちでやらないと、地域は前向きに動いていかない。

無料送迎バスは今のところ来年度いっぱいの運行予定で、利用状況をみて継続するかどうかを判断することになるでしょう。おそらく利用者が減っていき、打ち切られる可能性が高いように思います。僕は「今は市がなんでもやってくれる時代ではなく、バスの運行が打ち切られる可能性があることを考えて、今のうちにその先のことを地域で考えておくことが大切だと思う。車を持っている住民がボランティアでお年寄りを送迎するような仕組みを作れないだろうか。僕も喜んで協力しますので」と提案してみました。週に1日くらいならそれほど負担にもならないでしょうし、僕もたまには広い風呂でのんびりしたいですから。

できることは自分たちの手で。

もし送迎を頼まれたら、「市役所には連絡しなかったけど…」との意見を口にしていたおばあさんを車に乗っけてお風呂に行く道々、「おばあちゃん、役所がなんでもやってくれる時代は終わっちゃったんだに。」とお話ししてみたいな、と思った一日でした。


P.S。
菊の湯の素敵な建物が、伊那が将来的に滞在型観光地を目指す際に生きるはず―との思いは今でも強く持っています。現時点では、住居を兼ねている持ち主さんの「静かに住みたい」との意向がありますが、突然取り壊されるようなことだけはないように、今後も持ち主さんとかかわりを持ち続けたいと思っています。
by yagitakuma | 2013-12-23 14:34 | いいね!伊那市!! | Comments(0)

歯医者の年末年始の予定です

ごぶさたしておりました(..)

さっき店が終わって片付けをしていたら、外から「あ~歯医者が終わっちゃった…」という声が聞こえてきました。
「歯医者」という響きがなんだかうれしい。「はしば行こうぜ!」より「歯医者行こーぜ!」と言ってもらえる方が、この建物も喜んでくれるんじゃないかと思いました。

明日15日は定休日でお休みさせていただきますが、16日から30日までは休まず営業します。年始も元日から開けようかな、と思ってます。

久々の伊那の冬。体にこたえますねー。
あわただしい師走。みなさんもご自愛を!!
by yagitakuma | 2013-12-15 01:11 | 伊那まち はしば | Comments(0)

やはり問題があると思う。特定秘密保護法案について

今週末にも成立の可能性がある特定秘密保護法案。日々の余裕のなさから自分自身の考えをまとめることができていませんでしたが、やはり問題があると思います。少し長くなりますが…


ひとつは、制定の主な目的が「保秘を徹底しないとアメリカから重要な極秘情報が提供されない」とされていますが、この法律があったからといって本当に極秘情報が提供されるようになるのかとの疑問。

二つ目は、政治家や官僚がこの法律を悪用し、特定の情報について都合よく秘密指定しようとした際のセーフティーネットがないことです。
特に二つ目の問題については、僕は自分自身の新聞記者時代の経験からも、その危険性を感じています。

数年前に取材した、とある県の公共事業の入札。
県側が入札結果を不正に操作し、特定の業者に落札させた競売入札妨害の疑いが濃厚でした。県警が動きましたが、捜査は2か月ほどで事実上打ち切られました。当初から現場の捜査員も捜査2課の幹部も、僕に対して「クロ」との見方を示していたのに、です。
捜査打ち切りの理由についての捜査2課の幹部の説明は、大まかにいえば「落札から外された業者が問題のある業者だから」というもので、それまで県の幹部が僕に対して暗に訴えていたことと同じものでした。
要は県が「この業者だけは落札させたくない」と考えて入札を操作したと考えられます。県警もそれに理解を示したのか、県から県警に圧力があったのか…

いずれにせよ、どんな理屈があったとしても、これは犯罪です。情報公開請求で県の担当者の当時のやりとりを明らかにしようとしても、核心部分が黒塗りされた文書が出てくるばかりでした。

強調したいのは、「行政組織は時に、一見まっとうに聞こえる独特の理屈で、誤った判断をすることがある」ということです。


どんな組織でも、どれだけ優秀な官僚や政治家でも、判断ミスや過ちはありえることです。


自民党幹事長の石破茂氏は著書「国防」の中で、自衛隊の存在についてこんな趣旨のことを述べています。

「『日本が他国から攻撃を受けることはないだろう』というギャンブルに国民を巻き込むわけにはいかない」

要は、どこかの国が暴走して日本を攻めるという可能性が未来永劫完全にゼロではない以上、どれだけ反対論があっても軍備は必要だ。万一攻撃を受けた時に政府が「国を守る備えをしていませんでした、ごめんなさい」と白旗を揚げるわけにはいかない、ということです。僕はこれは正論だと思っています。

この視点を渦中の特定秘密保護法案に置き換えると、官僚や政治家が判断を誤る可能性がゼロではない以上、秘密指定が恣意的な運用にならないよう、個々のケースについて正しいか間違っているかを判断する第三者機関が絶対に必要ではないでしょうか。これを最低限クリアするべきだと思います。

僕はこの法案が成立したからといって、「戦争ができる国になる」「一般市民が突然逮捕される」といったことに直結するとは思っていません。日本の民主主義はそれほど低レベルではないと信じたい。でも、「政府や官僚の判断は常に正しい」という過信を感じる現在の内容では、絶対に認めるべきではないと強く思っています。
by yagitakuma | 2013-12-03 17:24 | 日々のよもやま | Comments(0)