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アルプスをつなぐ街から~八木たくま日記

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市の職員に言われた「議員の見解でしょ」の衝撃。議会がナメられているのか、市民がナメられているのか…

2週間ほど前に投稿した、伊那市が6億円をかけて建設する「防災センター」についての話。

「6億かける施設の計画がこんな状態でいいのかしら…」
http://yagitakuma.exblog.jp/25594422/


どう考えても検討不足としか思えず、先週から現地などに足を運び、関係者へのヒアリングを始めています。

この計画は、老朽化で取り壊しが決まっている「女性プラザ」「勤労青少年ホーム」などの3施設の代替として、防災機能を兼ねた施設を建設するというもの。この春で閉鎖となった3施設は、市民グループの文化・スポーツ教室や会議の場に活用されており、閉鎖により代替施設の必要性があることは理解できました。各地の公民館や市有施設に空き部屋があるのでは?と思っていましたが、ある公民館に聞くと、「活動場所の移転先を探しているグループからの問い合わせがあったけど、すでに埋まっていてダメだった」との返答。3施設の閉鎖により、主な施設では部屋の取り合いになっている現状も見えてきました。
アイデア次第では新たなハコモノを作らなくてすむような気もしますが、一定の必要性はありそうです。

一方で、建設目的のもうひとつの柱となる「大災害で市役所本庁が被災した際に災害対策本部の移転先となる」との防災機能。やはり「どのような災害を想定して」「どのような状況になったら本庁から指揮機能を移すのか」というシミュレーションができていないようです。

詳細はもう少し調べてご報告しますが、担当部署へのヒアリング時に、びっくりすることが。

「シミュレーションができていないままでは、建設しても有事の際に機能しない」と指摘すると、担当者はシミュレーションしていないことを認めながらも、ムッとしたような雰囲気で「それは議員さんの見解ですよね」と。

議員さんの見解??

これは、行政職員が絶対にやってはいけない態度です。
議員は市の事業が少しでも有意義なものとなるように、調査し、市に対して意見を伝え、検討を促す責任があります。それを「あなたの個人的な意見ですな」と蹴飛ばすかのような態度は…
本当に驚きました。


ちょうど2年前、議員になった直後に、すでに引退していた元市幹部に言われた言葉を思い出しました。
「今の議会は、市長にも職員にもナメられている。職員が議会対応でまったく苦労していない。これは本当によくないことだ」と。要は議会が行政の追認機関になっており、「是々非々」でなく「是々是是」だという意味でした。

その積み重ねが、このような首をひねらざるをえない計画につながっているのではないか。今回の防災センターの計画も、計画の詳細な内容が議会に示される前に基本設計の費用が予算に盛り込まれ、3月議会で可決されてしまった。僕はこの6億円の使い方に責任が持てないと感じ、この予算については反対しました。反対したのは、議長を除く議員20人中4人だけでした。

合併特例債が使える今の伊那市は大型の公共事業が続いていますが、きちんと検討がなされてきたのか、不安になります。

この防災センターに関してはきちんと調査し、またご報告します。
by yagitakuma | 2016-05-26 23:59 | 八木たくまの伊那市議日記 | Comments(0)