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アルプスをつなぐ街から~八木たくま日記

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12月議会一般質問。1つ目のテーマはママたちの「こんなのあったらいいな」から

伊那市議会12月定例会の一般質問、今回は3つのテーマを取り上げます。「一般質問」とは、各議員が市長らと一対一で討論できる場です。

1つ目は、子育てママの“こんなのあったらいいな”を、先月市内で開催された「伊那谷ママまつり」の現場の声から市に提案します。
・雨の日に子供が思いきり遊べる場がほしい
・子連れで利用できる飲食店の情報がほしい
の2点です。

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初めて開催された「ママまつり」は、楽しく自由に子育てできる地域づくりを-を、地域のママたちが企画しました。会場にはメイクやネイルの体験や、子供服のフリマなどのブースが並び、予想以上の盛況だったとのこと。
僕が注目したのは、来場者が「こんなのあったらいいな」を自由に書けるボード。

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特に目立った希望が、上記の2点でした。
現場でお母さんたちに話を聞いてみると、伊那市には小学校に入る前後の子供が思いきり遊べる屋内施設がないとのこと。幼児がいる場所では危なくて思いきり走り回ることができず、「雨が続くと、遊ぶ場所がなくて寝ついてくれない」といった悩みがあることがわかりました。加えて、幼児と小学校に入る前後の子供が両方いる場合は一緒に遊ぶ場所がない、とのことでした。

実際のところはどうなのか、市の子育て支援課に問い合わせてみると…

伊那市内には幼児が母親と遊べる子育て支援センターは5か所ある(この点は充実しています)ものの、対象はあくまでも「幼児」。たしかに走り回る年頃の子供さんたちは対象外で、幼児と大きなお子さんが同時に遊べる場所もない。
しかも市の組織としては、未就学児の支援は「子育て支援課」の管轄で、小学生以上は「教育委員会」の管轄と分かれており、2つの部署にまたがる「幼児と小学生が同時に遊べる施設が必要」という発想はなかったようです。

周辺の自治体を調べてみると、南箕輪村にドンピシャの施設がありました。
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今年7月に完成した「こども館」。
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幼児が遊ぶ場所と、広めの体育館のようなスペースが分かれており、ここなら上記のお母さんたちの悩みは解消されそうです。伊那市、南箕輪村、箕輪町の住民は無料で利用できます。

でも、日・祝日は休館…

では、伊那市はどうするか。
5か所ある子育て支援センターの中で、旧保育園を活用した美篶と富県の支援センターならスペース的にも恵まれており、走り回るようになった年頃の子供さんが思いきり遊べる場所を確保できそうです。あとはボール等の遊具があればいいのかな?あまりお金もかからないかと思います。
現状では土日・祝日は休館日なので、この点をどうするか。土日祝日も利用できるようにすれば、当然予算もかかります。これは市の予算の配分の問題なので、ニーズがあることがはっきりして、子育て世代が声を上げれば、実現は不可能ではないでしょう。

市の担当部署へのヒアリングでは、これまでこのような声は聞いたことがなかったようです。子育て世代の要望を、きちんと行政に届ける仕組みが必要。人口減少対策は、子育て支援が最も効果的であることは、全国の自治体の例をみても明らかです。行政としても本腰を入れて子育て世代のニーズを把握する必要があります。

追記をすると、上記の南箕輪村こども館は、母親の子育てや就業に関する相談も受けており、とても充実している印象でした。中高生の自習スペースも完備しています。
ちなみに、建設にかかった費用は、約5億円。

伊那市で同様の施設が必要かどうかは、議論が分かれるところでしょう。面積的にコンパクトな南箕輪村と比べて、広大な伊那市ではどの場所に整備しても「市民誰もが使いやすい立地」にはなりにくいという難題もあります。でも、ここ数年、合併特例債等を活用した数億円規模の公民館的施設が市内各地で建設されたことを考えると、「どこかに子育てに力を入れた施設を整備すべき」という議論がもう少しあってもよかったのかも…とも感じます。反省です。

一般質問の「ママ支援」で取り上げるもう1点の「子連れで利用できる飲食店情報」は、子連れOKな店の情報を集めて市のHPのどこかにまとめればよいだけで、お金もかからず、子育て世代と店の双方にメリットがある話です。商業・地域経済の振興にもつながります。

さて、市の答弁はどうなるでしょうか。
またご報告します。
by yagitakuma | 2017-12-07 12:54 | 八木たくまの伊那市議日記 | Comments(0)