アルプスをつなぐ街で~八木たくまの伊那日記

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長谷にて

「ここはへぇ、もう終わりだ」
冷たい雨が降った昨日、一軒一軒を歩いた長谷の奥地で、90歳近い男性が目をそらしながら、ぽつんと言った。
かつて村の中心的な存在だった男性は、すべてを諦めたような表情だった。
人が減り続ける集落。最後に残った商店も、もうすぐ店を閉める。

別の男性が言った。
「みんなで集まって先のことを話することもなくなった。地区の役を回すのも限界だよね」
集落を覆うあきらめ。
それでも、なんとかしようとしている人もいる。

市内のパン屋さんの若夫婦が、出張販売に訪れていた。
奥さんの出身地で、集落の行く末を気にかけている。
一軒一軒を回り、一人暮らしのお婆さんの好みに合わせてパンを選び、玄関の中まで。
深々と感謝するお婆さんの表情に、少しだけ明かりが灯ったように見えた。

この日は、最近営業を開始した移動販売車も集落を訪れていた。
静かな、小さなこの営みを、守らなければならない。

まだ、やれることはある。ここには可能性がある。
日本有数の登山口があり、パワースポットもある。
最高の子育て環境。晴れたら景色は楽園のようだ。
観光だけでなく、移住先としても必ず需要はある。

自分だったら、山岳観光で地元にお金が落ちる仕組みを作る。
鹿嶺高原にきちんと予算を投入し、世界級リゾートを作る。3セクの宿泊施設も、稼げて働き甲斐のある組織に変える。そして、雇用を生む。

地区の役も、行政が旗振り役となって減らす。
移動販売を支援する。お年寄りの足の確保も、全国の事例を研究し尽くして再構築しよう。

批判ではなく、現市政の8年間を思う。
多額の投資をした山岳観光は、地域に利益をもたらさなかった。
3セクの観光株式会社は、離職が相次ぎ厳しい運営を強いられている。
住民は、ドローンで食料が運ばれる暮らしを望んでいない。

白鳥市長は昨年末の市議会での出馬表明の際、「公約はほぼ達成した」と豪語した。
地域の現状を、肌で感じているとは到底思えない。

言葉だけではない希望を提示し、共に悩み、汗をかき、歩む姿勢が必要だと思う。
私は、それをやる。

今日も、走ってきます。
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by yagitakuma | 2018-03-10 06:35 | 4月22日伊那市長選 | Comments(1)
Commented at 2018-03-20 03:03 x
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