アルプスをつなぐ街で~八木たくまの伊那日記

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カテゴリ:八木たくまの伊那市議日記( 175 )

感謝と誓いと。ヤンチャ議員、最後の日

今日の午前、議員辞職願を議長に提出し、許可されました。
けじめをつけ、退路を断ちました。あとは走るのみ。

議長、副議長と少しの時間でしたが、濃い話ができました。
議会と首長との理想的な関係について、僕の思いを聞いてもらいました。

自分が市長として選んでもらえたあかつきには、市民の代表である議会に、すべての情報をオープンにする。そして、それをもとに対等に、徹底的に活発な議論をし、正しい答えを見出していく行政にする。異論を排除することなく。それが、結果的に議会のレベルアップにもつながり、市民益となるはずだ… と。

最後に、お二人が握手をしてくださいました。
「とにかく、身体に気を付けて、頑張れ」と。
きっと、多くの市民と握手を交わしてきた手なんだろう。あたたかく、包み込むような手だった。若い世代の挑戦を、好意的に受け止めてくれている、と感じた。

議会事務局にも、感謝の気持ちをお伝えしました。
「4年間お世話になりました。ヤンチャな議員で申し訳ありませんでした」と。

本意ではなかったけど、たくさん波風を立ててきたと思う。おかしいと思ったことは黙ってられない性分で、議会事務局の皆さんにとって世話の焼ける議員だったと思います。いろんなことを思い出し、泣けてきて…

最後に庁内を歩くと、すれ違う職員から「頑張ってください」と小声で言われたり、「必ず帰ってきてください」とメールをいただいたり。

皆さんに育てていただいた御恩を、お返しするために。
「市民益」という結果を出すために、そして市役所を楽しくやりがいのある、風通しのよい組織にするために。

必ず、戻ってきます。
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by yagitakuma | 2018-02-14 00:28 | 八木たくまの伊那市議日記 | Comments(0)

怒涛の新年会ラッシュ。若者は…

お正月も三が日が明けると、議員は怒涛の新年会ラッシュが始まります。
といっても仲間うちの宴会ではなく、地元地区の新年会、県議、首長の後援会主催の新年会などなど…。

特に政治家関係の新年会は、大きなホールで軽い立食形式がほとんど。後援会員のほか、各地区の自治会役員や各種団体の役員が一堂に会する場です。かつて政治家が嫌いだった僕は最初、このような場に行くことに抵抗があったのですが、いろんな方に会って話ができるし、他の政治家の来賓挨拶を聞いていると勉強にもなる。
壇上での挨拶って、ものすごく人柄が出るんです。言葉に体重が乗っていない、心に響かない人も中にはいます。自分も気をつけねば…

話がそれました。

議員になって初めて参加させてもらった時は、かなり衝撃を受けました。参加者はかなりの年配者がほとんどで、僕一人ポツーンと取り残される感じでした。でも、ずっと参加していると、声をかけてくれる人がものすごく増えてきたことを実感します。「テレビに出てたね」「市報の議会の質問、読んでるよ」と。市政への意見を聞かせてくれる方もいて、勉強にもなるし、ものすごく励みになる。

政治にたずさわる者は、あらゆる機会を利用して、一人でも多くの方々と、直接会って話をするべきだとあらためて感じました。願わくは、若い世代や女性がこのように集う場がほしい。どの会も参加者は壮絶なくらい年配者かつ男性ばかりです。

今はSNSという便利な交流のツールがあるけど、やはり直接顔を合わせることが大事だな、と思う。とはいえ、ただの「立食飲み会」では若い世代は来てくれないだろうしなー。

どのような場なら、「行ってみよう!」と思ってもらえるものでしょうか。
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by yagitakuma | 2018-01-04 23:59 | 八木たくまの伊那市議日記 | Comments(0)

この地で暮らす全ての人に考えてみてほしい。今、地方に必要なこと。就活イベントから

昨日は、学生たちの就活イベントへ。
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上伊那8市町村で組織する「上伊那広域連合」などが初めて企画した、「かみいなシゴトフェス」。地元出身で都会に進学した大学生をメーンターゲットに開催された、地元の企業・団体による就職相談会でした。

僕が最近考えていることが、明確になる場でした。
地方の最大の課題である、人口減少問題について。

いま、地方はこぞって移住促進に取り組んでいますが、それがどれほどの効果があるのか疑問に感じはじめています。まずは、地元で生まれ育った若者が、住み続けたくなる地域にしないといけない。進学で地元を離れた若者が、帰ってくることができる地域にしないといけない。

伊那市では、膨大な予算とマンパワーを投入して、移住定住対策に取り組んでいます。
たとえば企業誘致や、都会でのプロモーション。しかし、伊那市の人口は予測を上回るペースで減少を続けている。一度立ち止まって検証すべき時期ではないか。

「仕事がないから若者が帰ってこない」という点については、仕事はある。近年、有効求人倍率は2倍前後で推移しています。「都会に出た大学生が求める就職先ではない」という点についても、そんなことはない。良い企業、働きがいのある企業はたくさんあり、その情報が届いていないだけです。「どうしても都会の大企業がいい」「海外に出たい」という若者は、どんどん羽ばたいてもらったらいい。一度は親元を離れ、都会の暮らしを経験することもとても重要。しかし、都会の暮らしにもデメリットはある。そして、都会の大企業に入ったからといって必ず幸せになれる時代ではない。進路を決める際にそのことを考える機会を、増やすことも必要ではないか。

そして、会社勤めだけが人生ではない、ということも考えてほしい。地方で小さく起業する道もある。農林業や職人の道もある。そんなチャレンジができる人材を育てなければならない。それは、地方が生き残るためでもあり、多様な生き方で一人でも多くの人が本当に生きがいのある、幸せな人生を送ることができるようになるためでもある。

今、地方がやるべきことは、大学進学から大企業への就職を選ぶような横並びの教育ではない、真の人間力を育む教育です。そして、地域の良さと、地域で活躍する輝く大人たちの生き方を見せてあげることや、組織に頼らない生き方や、地域の魅力的な企業を伝えることではないか。

たとえば、地域で生まれ育った若者が高校を卒業するタイミングで、その後もずっと伊那市とつながる仕組みを構築する。メールやSNSという便利でお金のかからないツールがあります。そして、上記のような地元の情報、地域で輝く大人たちの生き方を伝える記事、「新しい店ができたよ」とか、「こんなイベントがあるよ」という情報、地元の魅力的な企業や求人情報を、ずっと送り続ける。そうすれば、大学卒業後の進路を考える際、あるいは30歳、40歳になった頃に必ず訪れる「人生、このままでいいのか」という時期に、「地元に帰ってみようかな」という選択肢につながるはず。

そしてそろそろ、企業誘致で工場を引っ張ってくることや、都会でプロモーションをすることに投じている予算を、地域の若者が住み続けたくなる地域づくり、現役世代に住む場所として選ばれる地域づくりに使わなければならないのではないか。

そうしないと、この人口減少は止まらない。人が減り過ぎれば、街が寂れ、商業施設は撤退し、学校が統廃合され、地区や消防団などの地域活動も維持できなくなる。

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この日のイベントでは、「若者が帰って来るかどうかが、親世代の老後にものすごく影響する」ということも実感しました。相続対策などに取り組んでおられる行政書士による「いま、考えるとき 子どもの就活と親の終活」という講演。

子どもが20歳の頃は、親は「自由に生きろ」「大企業に入れ」と言う。ところが、子供が40歳になる頃には、「帰ってこないのか」「家や畑はどうする」と言い始める。親も、子供も心に引っかかりを持ったまま生きることになる。引き継ぐ者がいなくなった家や畑は、空き家や耕作放棄地の問題にもなる。相続で親族トラブルになる。都会の老人ホームに入るにはお金がかかる。だからこそ、生まれ育った地域で生きていくことがもっと重要視されていい。それは、子供にとっても親にとっても地域にとっても大切なことだ…

そんな内容。目からウロコでした。

この「かみいなシゴトフェス」、自分にとってとても貴重な機会でした。
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会場はすごい熱気。
仕事を探しに…ではなかったけど、「どのブースをお探しですか」と声をかけられた。まだまだ若く見えるのかな??

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お堅い雰囲気はまったくなくて、コーヒーや甘酒の振る舞いも。コーヒーの香りがただよっているだけで、こんなに雰囲気がやわらかくなるのか。

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こちらは、ブースの中で最大組織かな?電子部品製造一部上場のKOAさん。
自然との共生、成長より循環、人と社会の調和…
そのすばらしい企業理念を熱く語っておられました。

ずらりと並ぶ企業・団体のブースで、どの担当者も目が輝いていました。地域には、素晴らしい企業がたくさんある。地域を離れた若者たちに、情報を届けたい。

自分がやるべきことが、また一つ明確になった気がします。
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by yagitakuma | 2017-12-30 04:29 | 八木たくまの伊那市議日記 | Comments(0)

12月議会一般質問報告。子育て世代よ、声を上げよう。

12月議会の一般質問、文字起こしができたので内容をご報告します。1つ目はママたちの「こんなのあったらいいな」について。

八木の提案は、
①「雨の日に子供が思いきり遊べる場所が必要ではないか」
②「子連れで入れる店の情報をまとめてみてはどうか」
③「子供の成長過程で担当する課が異なる現状を、ワンストップで対応できるようにすべきでは」
という3点でした。

市側の答弁は、
①については「ニーズを聞きながら検討する」
②は「平成19年作ったマップがある。今後アップデートしたい」
③も「検討したい」

とのことでした。子育て関連のテーマは取り上げる議員が少ないため、これからニーズをきちんと判断しながら議論を重ねていきたいと思います。

感じたのは、「当事者がきちんと声を上げないと何も前進しない」ということ。
子供は選挙権がなく票にならないため、親世代がきちんと声を上げる必要があります。親世代は忙しいため政治的な勢力にはなかなかなれない現状がありますが…
そこで諦めたら、高齢者の声ばかりが通る日本の「シルバーデモクラシー」はいつまでたっても変わりません。

議事録は、下記に掲載しておきます。
今回取り上げることになった経緯も再掲しておきます↓
12月議会一般質問。1つ目のテーマはママたちの「こんなのあったらいいな」からhttp://yagitakuma.exblog.jp/28501350/

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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4番、八木択真です。私は今回、3つのテーマ・問題について取り上げます。
1つ目は、「現場の声からママ支援の充実を」というテーマです。
子育て支援が人口増・人口維持に効果的であることは、ここにおられる皆さんも共通認識であると思います。今回提案したいことは、2つあります。1つ目は「雨の日に子供が思いきり遊べる場所を整備すべきではないか」、ということ。そして、「子連れで利用できる飲食店の情報をまとめることができないか」という2点です。

きっかけは、先月伊那市創造館で開催された「伊那谷ママまつり」でした。この催しは、楽しく自由に子育てできる地域づくりを-という目的で、地域のママたちが初めて企画しました。会場ではお母さん向けのメイクやネイルの体験ブースや、子供服のフリマなどのブースが並び、子育てや仕事をテーマとしたトークライブもあり、なかなかの盛り上がりでした。

会場で私が注目したのは、来場者が「こんなのあったらいいな」ということを紙に自由に書いて、ペタペタと張っていくボード。たくさんの要望がありましたが、特に目立ったのが、先ほど申し上げた2点でした。現場でお母さんたちに話を聞いてみました。

雨の日に遊べる場所を、という声ですが、伊那市には小学校に入る前後、幼児ではなくある程度大きくなったお子さんが思いきり遊べる屋内施設がない、とのことでした。幼児がいる場所では危なくて思いきり走り回ることができず、「雨が続くと、遊ぶ場所がなくて寝ついてくれない」といった悩みがあることがわかりました。加えて、幼児と小学校に入る前後の子供が両方いる場合は一緒に遊ぶ場所がない、とのことでした。

調べてみると、伊那市では幼児と母親が対象の「子育て支援センター」は市内5カ所にあって充実していますが、たしかに小学校就学前後の年代の子供たちが雨の日に屋内で思いきり遊べる場がありませんでした。このニーズは保育園や小学校が休みの日が中心になると思いますが、土日は子育て支援センターもお休みです。そこで、このような場所を市として整備することはできないか。富県や美篶の子育て支援センターなら、かつての保育園を活用しているためスペースもあります。それほど費用をかけずに、子供たちが思いきり遊べる場所の整備は可能と考えるが、まずはこの点について市の見解をお聞きします

【市長】
子育て支援センターは、5か所あり、相談なども受けられる。富県、美篶は旧保育園だが、未就学児とその保護者を対象とした施設。小学生との併用は難しいのではないか。だだ、保護者のニーズも聞き検討する。私見ではあるが、雨の日は雨の日の遊び方もあるので、そういった提案もできるのではないか。

【八木】
自分が子供の時は、雨だからと言ってどこか特別にいったわけでないが、子育ての様子は変化している。ママ祭りの声だけで全てのニーズを網羅しているわけではないので、ニーズがどのくらいあるか検討してほしい。

では次に進みます。「こんなのあったらいいな」のもう一点ですが、「子供を連れて行ける飲食店の情報がほしい」との声もたくさん出ていました。市として、子連れで利用できる店の情報をまとめてみてはどうでしょうか。店と母親双方のニーズをつなげることで、地域の商業・経済の活性化にもつながると考えますが、見解をお聞きしたい

【保健福祉部長】
「長野県子育て家庭優待パスポート」があり、18歳未満の子供がいる家庭はサービスを受けられる。(注:市内にはほとんど使える店がないようです)
平成19年に子育て支援センターと一緒にマップを作成し、子供を連れて行ける公園や飲食店の情報をまとめた。今後、商工と連携してアップデートしていきたい。

【八木】
平成19年から飲食店も入れ替わり状況が変化している。また、ママ祭りでは、誰もこの存在を知らなかった。インターネットも発達しているので、どの様に進めていくかも含めて検討結果をフィードバックして欲しい。

最後にもう1点お聞きしたい。現状の伊那市の子育て支援策は、子育て支援課による「未就学児とその母親への支援」が主となっています。しかし先ほど申し上げた2点の要望だけを見ても、求められているのは未就学児とその母親への支援だけでなく、教育委員会や商業の部門まで横断的な対応が必要なことがわかる。幅広いニーズの声に応えるために、ワンストップで子供と子育ての支援に関する横断的な対応ができる仕組みを整えることを検討してはどうか。市長の見解をお聞きしたい

【市長】
子育てに関わるニーズは年齢も幅広く多岐にわたる。保護者も含めて、柔軟に、市の組織や関係部署と連携をとって検討を進めていきたい。

【八木】
他市町村では、幼児から小中高まで、ひとくくりにして対応部署を作っているところもある。子育て中の母親が求めている子育て支援策は幅広く、そして子育て中の母親は多忙で余裕がなく、その声を行政に届けることが難しいということもわかりました。子育てに優しい街というイメージを大切にするためにも、ぜひ力を入れていただきたい。
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by yagitakuma | 2017-12-19 17:35 | 八木たくまの伊那市議日記 | Comments(0)

12月議会一般質問。1つ目のテーマはママたちの「こんなのあったらいいな」から

伊那市議会12月定例会の一般質問、今回は3つのテーマを取り上げます。「一般質問」とは、各議員が市長らと一対一で討論できる場です。

1つ目は、子育てママの“こんなのあったらいいな”を、先月市内で開催された「伊那谷ママまつり」の現場の声から市に提案します。
・雨の日に子供が思いきり遊べる場がほしい
・子連れで利用できる飲食店の情報がほしい
の2点です。

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初めて開催された「ママまつり」は、楽しく自由に子育てできる地域づくりを-を、地域のママたちが企画しました。会場にはメイクやネイルの体験や、子供服のフリマなどのブースが並び、予想以上の盛況だったとのこと。
僕が注目したのは、来場者が「こんなのあったらいいな」を自由に書けるボード。

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特に目立った希望が、上記の2点でした。
現場でお母さんたちに話を聞いてみると、伊那市には小学校に入る前後の子供が思いきり遊べる屋内施設がないとのこと。幼児がいる場所では危なくて思いきり走り回ることができず、「雨が続くと、遊ぶ場所がなくて寝ついてくれない」といった悩みがあることがわかりました。加えて、幼児と小学校に入る前後の子供が両方いる場合は一緒に遊ぶ場所がない、とのことでした。

実際のところはどうなのか、市の子育て支援課に問い合わせてみると…

伊那市内には幼児が母親と遊べる子育て支援センターは5か所ある(この点は充実しています)ものの、対象はあくまでも「幼児」。たしかに走り回る年頃の子供さんたちは対象外で、幼児と大きなお子さんが同時に遊べる場所もない。
しかも市の組織としては、未就学児の支援は「子育て支援課」の管轄で、小学生以上は「教育委員会」の管轄と分かれており、2つの部署にまたがる「幼児と小学生が同時に遊べる施設が必要」という発想はなかったようです。

周辺の自治体を調べてみると、南箕輪村にドンピシャの施設がありました。
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今年7月に完成した「こども館」。
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幼児が遊ぶ場所と、広めの体育館のようなスペースが分かれており、ここなら上記のお母さんたちの悩みは解消されそうです。伊那市、南箕輪村、箕輪町の住民は無料で利用できます。

でも、日・祝日は休館…

では、伊那市はどうするか。
5か所ある子育て支援センターの中で、旧保育園を活用した美篶と富県の支援センターならスペース的にも恵まれており、走り回るようになった年頃の子供さんが思いきり遊べる場所を確保できそうです。あとはボール等の遊具があればいいのかな?あまりお金もかからないかと思います。
現状では土日・祝日は休館日なので、この点をどうするか。土日祝日も利用できるようにすれば、当然予算もかかります。これは市の予算の配分の問題なので、ニーズがあることがはっきりして、子育て世代が声を上げれば、実現は不可能ではないでしょう。

市の担当部署へのヒアリングでは、これまでこのような声は聞いたことがなかったようです。子育て世代の要望を、きちんと行政に届ける仕組みが必要。人口減少対策は、子育て支援が最も効果的であることは、全国の自治体の例をみても明らかです。行政としても本腰を入れて子育て世代のニーズを把握する必要があります。

追記をすると、上記の南箕輪村こども館は、母親の子育てや就業に関する相談も受けており、とても充実している印象でした。中高生の自習スペースも完備しています。
ちなみに、建設にかかった費用は、約5億円。

伊那市で同様の施設が必要かどうかは、議論が分かれるところでしょう。面積的にコンパクトな南箕輪村と比べて、広大な伊那市ではどの場所に整備しても「市民誰もが使いやすい立地」にはなりにくいという難題もあります。でも、ここ数年、合併特例債等を活用した数億円規模の公民館的施設が市内各地で建設されたことを考えると、「どこかに子育てに力を入れた施設を整備すべき」という議論がもう少しあってもよかったのかも…とも感じます。反省です。

一般質問の「ママ支援」で取り上げるもう1点の「子連れで利用できる飲食店情報」は、子連れOKな店の情報を集めて市のHPのどこかにまとめればよいだけで、お金もかからず、子育て世代と店の双方にメリットがある話です。商業・地域経済の振興にもつながります。

さて、市の答弁はどうなるでしょうか。
またご報告します。
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by yagitakuma | 2017-12-07 12:54 | 八木たくまの伊那市議日記 | Comments(0)

城下町・高遠で新たな風が

今晩は、伊那市高遠の街づくりを考える「リノベーション高遠まちづくり塾」へ。
全6回の5回目。各地から講師を招き、古民家・空き店舗活用の成功事例について学び、議論を重ねる中で、高遠らしさを活かした手法を模索していくセミナーです。前回から参加させてもらっています。

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会場は、老舗酒蔵「仙醸」の蔵。カッコいい。

今回は、伊那まちで街づくり(しっくりこない言葉ですが…)に取り組むオーガニック雑貨店「ワイルドツリー」の平賀裕子さんのお話でした。

ここ数年で、伊那まちはかなり雰囲気が変わりました。移住してきた平賀さんが古くからの商店主の皆さんを巻き込み、たくさんの人、たくさんの取り組みが、ゆるやかにつながってその風を大きくしている。行政が大きなお金を投入する手法ではないからこそ、今後も継続して関係者が楽しみながらその風を育てていくのではないかと思います。

高遠町の中心部も、「このままではいけない」との声が出ています。
高遠町は、全国的な知名度がある桜の名所・高遠城址公園があり、歴史も趣もある城下町です。
今回のまちづくり塾は、高遠の老舗酒蔵・仙醸の若社長が中心となっており、しかも高遠だけでない若い世代が関わっている。ここから新たな動きが始まる予感がします。

観光という面では、伊那まちより高遠の方がはるかに可能性があると思う。戦国時代の武田VS織田による高遠城落城のストーリーは、外国人観光客にも刺さるでしょう。南アルプスの登山口にもなれる立地です。今ある老舗の商店街の土台の上に、蔵や古民家をリノベーションした新たな店・スポットができれば、訪れる人は必ず増えるはずです。

平賀さんは話の中で、「自分の目先の利益でなく、『みんなで良くなろうよ』、と汗をかく人が何人いるかかな、と思っています」と口にしていました。
その通りだな、と思う。

このまちづくり塾で、地域で足りないもの、ビジネスになりそうなもの、そして使えそうな店や建物をすべて洗い出し、プレーヤーがいなければ募集してみてはどうか。と思っていたら、

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来年2月12日に、高遠で始める「コト」を出し合うフォーラムが開催されるとのこと。誰でも参加でき、誰でもプレゼンできるそうです。これは楽しみだ。

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この江戸時代から残る仙醸蔵という「何かが始まる場」があるだけでも、この地域の可能性を感じてもらえると思います。

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僕も記者時代に、全国各地で手遅れで歯抜けになってしまった歴史ある街並みをたくさん見てきました。歯抜けになり始めたら、一気に衰退が進みます。
高遠は、大きな可能性がある。
伊那市全体のためにも、その価値を活かさなければならないと思います。

自分にできることは何だろう。
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by yagitakuma | 2017-11-30 01:35 | 八木たくまの伊那市議日記 | Comments(0)

文化行政の重要性。新宿での視察から

地方の財政が苦しくなる一方の時代となり、財政規模の小さな地方都市では、図書館や博物館、生涯学習の取り組みなどの文化行政はどんどん削られる傾向にあります。伊那市も例外ではなく、力を入れているとはとても言えない状況です。人員はどんどん減らされ、正規職員が非正規に置き換えられ、限られたマンパワーの中で現場の方々が奮闘している。

都会は、まだそこに力を入れる余裕があると感じました。方法論については様々な意見があると思いますが…。

先日の新宿区との交流事業では、文豪・夏目漱石と漱石を慕った文豪たちの面影を今に伝える「漱石山房(さんぼう)記念館」を案内していただきました。

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外観は撮り忘れましたが、何しろ立派。今年9月24日に開館したばかりです。
新宿区は文豪・夏目漱石が生まれ育ち、晩年を過ごした土地。同館は漱石が数々の作品を執筆し、「漱石山房」と呼ばれた和洋折衷の自宅の一部を当時の場所で再現し、資料などを展示しています。

真新しい館内では、年表や漱石の作品、直筆の原稿や手紙などに来館者が熱心に見入っていました。不遇の幼少期を経て文学に目覚めた少年期、帝国大学(現・東京大学)卒業後の名作「坊っちゃん」のモデルとなった愛媛などでの英語教員時代、そして数々の作品を送り出した朝日新聞時代など、漱石の人生と人柄が鮮やかに浮かび上がる展示内容でした。

漱石や漱石山房に集った文人たちの作品を読むことができるブックカフェや、「吾輩は猫である」のモデルとなった愛猫の塚がある公園も整備されていました。写真等の資料が少ない漱石山房の再現に苦労した担当者の話を聞くこともでき、区が同館の整備に力を入れてきた経緯が伝わってきました。新宿区議会も全面的にバックアップしたそうです。

同館の建設にかかったこれまでの総事業費は、約12億円。今後も年間約1億円の維持費が見込まれるとのこと。

もちろん立派な施設ができればよいという話ではありませんし、新宿区と伊那市では予算規模もケタが違います。(新宿区の一般会計予算の規模は1450億円前後。伊那市は330億円程度です)

文化行政の重要性を考える上で、とても示唆に富む講演録があります。演出家の平田オリザさんの講演で、少し前のもので長いですが、行政や街づくりに関わる人は一読する価値があります。
http://www.pref.shiga.lg.jp/c/kemmin-s/forum/2009jyoureiforum/gaiyou-kichoukouen.html「文化の公共性を問う~なぜ今、地域に文化が必要なのか」

文化について、
「社会の多様性のため」
「コミュニティの維持のため」
「人々の生きがいのため」
「観光資源になりうる」
等々、様々な視点からその重要性を説いておられます。

8年前の講演ですが、地方にとって今だからこそ必要な観点ではないでしょうか。
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by yagitakuma | 2017-11-04 05:31 | 八木たくまの伊那市議日記 | Comments(0)

新宿にて①花の新宿は伊那市が国内唯一の友好都市。その理由と、今につながる東京と地方の関係と…

人だらけの東京から帰還しました。
東京での公務は、友好都市である東京都新宿区議会との議員全員での交流会でした。江戸時代の高遠藩内藤家の江戸屋敷が現在の新宿区にあった縁で、旧高遠町時代から隔年で相互に訪問を続けている恒例行事です。伊那と新宿との歴史的なつながりを深く知ることができた2日間でした。

歴史って、面白い!!
先に2日目の内容から。
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今日は四谷の住宅街にある新宿歴史博物館を見学。学芸員さんが高遠藩内藤家の江戸屋敷について講演してくださいました。
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伊那市は、新宿区の国内唯一の友好都市。その縁は、江戸時代に内藤家の江戸屋敷が現在の新宿御苑の場所にあったことにさかのぼります。

「新宿」の地名は江戸初期、付近を通る甲州街道の最初の宿場が起点の日本橋から遠く不便だったことから、元禄年間になって「内藤家」の屋敷の敷地に整備した「新たな」「宿場」を「内藤新宿」と呼んだことから来ています。

講演では、内藤家が甲州街道と青梅街道が交わる要衝に屋敷を与えられていたことや、その屋敷が御三家・尾張徳川家や井伊家と匹敵する広さだった(!!)ことなど、約3万石ながら徳川幕府の厚い信頼を得ていたことが解説されました。

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当時の絵図。右上の「尾張殿」や左下の「井伊掃部」と同規模の広さで、中央に「内藤駿河」とあるのがわかります。

また、広大な屋敷を与えられるきっかけとなった「駿馬伝説」ゆかりの内藤神社や、内藤家の藩主の墓がある太宗寺といった、高遠と新宿の関係を伝える文化財が新宿区に点在していることも紹介されました。

新宿って、イカガワシイ場所のイメージがある人も多いかと思いますが、けっこう文化財や風情のあるスポットがたくさんあるんですね。新宿への興味がグッと高まりました。こんどじっくりと歩いてみよう。

僕が興味を持ったのは、別の点。

江戸期の高遠藩が財政的には常にかなり苦しく、一揆や農民の逃散があったことは知っていましたが、この分不相応な広大な江戸屋敷の存在もその理由かもしれません。
そして、藩主の墓は新宿にあり、高遠にある菩提寺・満光寺には側室の墓しかなく、内藤家は完全にお江戸の人だったこともわかりました。
これって、高遠の領民はお江戸の内藤家を維持するために苦しんでいたのでは??

何やら、東京一極集中で地方が苦境にある現状と似ているような…
とても興味深い事実でした。

話がそれました(..)

今日話してくれた新宿区の担当者は、「新宿は歌舞伎町の繁華街ばかりがクローズアップされますが、文化や歴史があることを知ってほしい」と話していました。この友好都市の縁に思いをはせながら周辺を散策することで、新宿の新たな魅力を発見することができそうです。

この2日間を通して、新宿区が伊那市をとても大切に思ってくれていることが伝わってきました。我々伊那市民も、新宿との縁を大切にし、活用させていただく姿勢が重要ですね。なんといっても日本中、世界中から人が集まる東京のド真ん中ですから。
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by yagitakuma | 2017-11-02 23:22 | 八木たくまの伊那市議日記 | Comments(0)

伊那市消防団再編計画の詳細をお伝えします。団員減少、火災の減少…全国的な課題です

9月議会の全員協議会で、伊那市の消防団再編計画について説明を受けました。
関心が高い問題なので、詳細をお伝えします。

伊那市では消防団の団員数が年々減少し、そのために団員の在籍年数が長期化したり、消防車やポンプなどの配備の効率が悪くなっていることが理由です。市の予算から支出される毎年の消防団関連の費用は約1億2000万円。運営の効率化が求められる背景には、団員数の減少に加えて、建物の防火対策の進化で火災も減少していることもあります。

計画では、定員が現在の1156人から915人となるほか、旧高遠町・長谷村地区の「東部方面隊」を5分団から3分団となります。市議会の12月定例会に条例改正案を提出する予定とのこと。今年4月時点の団員数は、定員を大幅に下回る951人でした。

再編により、消防団詰所やポンプ車がなくなる地区も出てきます。慣れ親しんだ詰所や地区の消防団のシンボルだったポンプ車がなくなることには、反発もあることでしょう。丁寧な説明が必要です。

団員の減少は、ある程度時間が自由な自営業者の減少等、さまざまな要因があります。これは全国どこも同じ状況です。部活動のような雰囲気で地域コミュニティーの核となってきた歴史があるのですが…。
個人的には、女性団員が増えれば状況はかなり変わるのではないか…と思っています。

今回の再編計画について、議会側に示された資料をアップしておきます。(クシャクシャでごめんなさい)
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by yagitakuma | 2017-10-05 17:43 | 八木たくまの伊那市議日記 | Comments(0)

皆が幸せに生きるために、地方が元気であり続けるために、公教育に必要なこと

昨日今日と、地域の教育関係者とじっくり話をする機会に恵まれた。
情熱を持って子供たちと向き合っている方ばかりだった。勉強になった。

右肩上がりの時代は過去のものとなり、どんな生き方が正解なのかわからない社会となった今、子供たちへの公教育が今まで以上に重要になっていると感じる。地域のコミュニティーは希薄となり、子供の数も減り続け、ガキ大将を中心とした「小さな社会」の中での育ちも得られにくくなっている。

地域や子供同士のコミュニティーの中で子供が勝手に育つ時代ではなく、親に求められる役割が重要となっているが、核家族化や格差の拡大で親世代も余裕がなくなっていることだろう。

こんな時代の公教育に必要なものは何だろう。

記者時代、都会の組織の中で「しんどそう」に生きている人たちがたくさんいた。精神的に病んでしまう人も少なからずいた。中には自殺に追い込まれる人も…。
どうにもこうにも辛ければ、組織を飛び出して自分らしく生きる道を探すことができる力が必要だと感じた。

地方で生きることを選んだ今感じることは、地方の教育は相変わらず都会への人材供給を続けている、ということだ。大学に進学した若者は、ほとんどが帰ってこない。地方で仕事がないなら、自分で作ればいい。都会で社会人経験を積み、好きなことで起業すればいい。いや、農業でも林業でも職人でも、地方でやれる仕事はたくさんある。
でも、現状ではそれは、誰もができることではない。ハードルは決して低くはない。

だからこそ、チャレンジする力
周囲がどうあろうと自分らしい道を選ぶ力
それを育む公教育が必要だと思う。

意見を交わした教育に携わる方々の話から、得られたものは大きかった。
大人が熱い思いで子供たちと向き合えば、子供たちは熱い生き方を吸収するはずだ。このような大人が増えなければ、子供たちの世界は広がらないだろう。

「大人が楽しんで生きている背中を見せてあげること」
「いろんな世界があることを見せてあげること」
「今見ている世界だけが世界じゃない、ということを教えてあげること」
「自分は未完成だということを常に自覚し、子供たちと共に成長し、乗り越えること」

教師って、素敵な仕事だ。うらやましく思った。
自分は大学の教職課程の途中で脱落したけれど…

縮小する社会の中で地方が生き残るには、子供たちへの教育のあり方をもっと議論しなければならない。地域で輝く大人が、もっと公教育に関わることも重要かもしれない。

伊那市では、市立伊那中学校を中心にそんなチャレンジが始まっている。
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弾丸ツアーで訪れた日本海。
山もいいけど、海無し県民はたまには海が見たくなる。
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by yagitakuma | 2017-10-02 18:21 | 八木たくまの伊那市議日記 | Comments(0)